ここ数年のGMARCHの特長と一般入試の受かり方をみてみると、2016年に文部科学省の打ち出した首都圏私大定員厳格化のあおりを受けて、難易度が急上昇していました。
合格者を20%以上も絞る大学、学部などもあり、合格者得点率も10ポイント以上の上昇をしたりしています。
この傾向は2019年を境にやや緩和されているというデータもありますが、それでもやはり相当の難関であることには変わりないでしょう。
特に、安全志向が強まり、早慶上智などの上位校からの流入組が相当増えてきていることも難易度を上げている原因の一つとなります。

学習院

一般入試はどの学部も問題形式が同じであることが特徴のひとつですので、いくつかの学部を受けるのであれば対策はしやすいでしょう。
英語の問題は長文が2問で80点、熟語や前置詞の穴埋めで15 点、文法の正誤問題で15点、部分英作や熟語構文の穴埋めで25点、会話文で15点という内訳で、しっかり基礎を積むことで点数を積み上げられるような問題が殆どです。
国語も漢字問題で点数が稼げるなど、努力が合格に繋がるという意味では取り組みやすい大学でしょう。
各科目の配点は、英語150点、社会100点、国語100点で、英語を7割、社会を8割以上取れたら、社会の得点調整で有利になりやすいので英語と社会を重点的にやれば合格する可能性が、かなり高まります。

明治

全体的に問題が難しめで、合格点は毎年65%前後350点中240点で他のGMARCHより低い傾向です。逆に言うと問題が難しいからこそ、英単語の暗記と英語長文速読練習と、社会の暗記を頑張れば受かり易いとも言えます。
社会も結構難易度は高い問題が出ます。しかし、社会は難易度が高くても覚えてしまえば点数が取れる科目なので、国語などより安定して高得点が狙える科目になります。
英単語、英熟語をしっかり暗記をする、そして社会を仕上げていくことが合格のキーポイントになります。
英語6割、国語4割、社会8割でボーダーラインぐらいに到達できます。募集人数も合格者も圧倒的に他のGMARCHより多いのでその意味では入りやすいとも言えます。

青山学院 

合格者の得点率は、英語で92.7%、 国語で90.0% と非常に高いものがあります。
英語は長文が難しく和訳の配分が大きい傾向がありますので、和訳の練習は十分にやらなければなりません。文の構造や品詞を捉えながら英文を読んでいくという、構造的な理解をしていないと感覚では全く読めないのが青学の英語です。
社会は明治に比べてやや簡単な傾向ではありますが、大問数と問題数がそもそも少ないので得点調整の面からみても、1問でもケアレスミスをするだけでダメージになる可能性があります。英語150社会100国語100でオール7割では不合格のケースが多いと思います。得点調整のためにも英語は9割、社会は9割が必須です。

立教

国語の配点が大きいので、問題集や過去問を使っての国語の対策が必要となります。
また、英語の単語、熟語と構文の勉強には時間がかかるので、早い段階で英語をある程度仕上げておくことが必要になります。
社会は題問数が少ない上に問題がかなり簡単なので差が出ません。
合格点に関しては公開していないのですが、GMARCHでは一番高い全科目80%程度の可能性もあります。英語は8割で、国語は8割、社会は9割が絶対条件だと思って頑張ることが必要でしょう。

中央大学

英語の問題のポイントは、構文・熟語の把握と和訳です。和訳問題が30点近くあるため対策が必要となります。
社会も記述式がメインなので、しっかりと覚える事です。社会に関しては、青学や立教よりは難易度は高いので、逆に社会で高得点を取れればかなり有利になります。
英語70%、社会80%で、国語が50%くらいとることで合格する可能性がかなり高くなります。

法政大学

英語70%で国語60%、社会80%あれば合格の可能性が大きくなるでしょう。
また、社会の難易度は低くないので十分な対策は必要になります

英語、社会の難易度をみてみると、次のようになります(目安です)。

英語 

 明治>青学>立教>学習院>法政>中央

社会

 明治>学習院>法政>中央>青学>立教