受験勉強でも勝負事でも、物事においてうまくいかない人には共通点があります。
それが、腐る人、いじける人、投げる人です。腐る人やいじける人というのは、うまくいかなかったときに「ほらやっぱりダメだった」と嘆く人です。例えば、うまくいかないことを運のせいにしたり、やっぱりあの時ああしてればよかったんだと後悔したりする人のことですね。投げる人の中には投げないふりをして投げている人もいます。それは一発逆転を狙う人です。一発逆転というのは無理です。そういったものにすがるのではなく、一日一日少しずつでも前に進む意識を持つことが大切なのです。
実際にこんな学生がいました。
昨年度の学生で、入塾した時にとても高い目標を掲げていました。最初我々は難しいだろうと思っていましたが、高校1年生からものすごい量の勉強を続けていたことで、受験の時期にはかなり成長していました。第一志望には届かないかもしれないが、悪くてもGMARCH、国公立なら中堅以上は狙えるだろうと期待を抱かせるだけの姿を見せてくれたのです。ただ、その学生は共通テストで思いっきりコケてしまい、全部投げてしまったのです。国公立の前期後期、私立の一般も会場には向かいませんでした。最終的には滑り止めとして共通テスト利用で受験した大学へと進学していきました。
他人事だと思ってませんか?自分だったらそんなことしないのに、と。でも実際にいたんです。
逆に、こんな学生もいました。昔の学生でセンター試験当日に選択科目をミスして解いてしまったのです。試験途中で気づいたものの、ほぼ1科目分の点数がなくなってしまった状態でした。ただ、その学生は途中で投げませんでした。最後の1科目になるまで1点でも多くの点数を取ろうと集中し続けたのです。その結果、リサーチの結果で足切りを2点上回る点数を取ることができました。その学生は無事志望校へ進学していき、就職してからも良い仕事をしていると聞きます。
途中で投げ出さなかった結果、全てうまくいくとは限りません。ただそこで諦めずに、あと1点あと1点とこだわった経験は絶対に無駄になりません。
最後の最後まで腐らない、いじけない、投げない ことを意識しましょう。
そして、体調管理にも気をつけ、今まで取り組んできたことを大事にしながら万全の状態で本番を迎えられるようにしましょう。
まだ勉強はできる!
ぜひ担当の先生、教務の先生に良い報告ができるようにしてください。
皆様の報告をお待ちしています。
野尻拓磨 校舎長
東京大学数学科修了。専門は微分位相幾何学。首都圏某大手予備校で東大クラスを30年以上担当し、数学のエース講師として現在も活躍中。担当クラスでの東大合格率は80%以上で、これまで東大合格に導いた生徒数は4000名を超える。テキストのみならず、東大模試や東科大模試、早慶模試の作成にも携わる数学のプロフェッショナル。北海道や首都圏の学校での講演や、教職員に対する数学指導の研究会を開催するなど、学校や教職員からも絶大なる支持を集めている。